あの流れ星に
たったひとつの
願いをかける

ここにあるのは優しい光




流れ星






KIRBY STORY  〜流れ星〜 黒の歴史



ダークマターともまた違う蒼い物体が宇宙をもの凄いスピードで飛んでいます。
「待ってイロ…カービィ…。」

同時刻、カービィ一行はフロリアを順調に進んでいました。
「紅葉が綺麗ねぇ〜。なんか嬉しくなるなぁ♪」
「紅葉も綺麗だけど…君も綺麗だよ……。」
「え?カー君何々?」
カービィはアドレーヌを口説いています。
「カービィさん御乗り換えですか?メタナイトさんから。」
「い…嫌だなあ…。メタナイトは別にす…好きじゃないよ…。」
カービィも紅葉に負けないくらい赤くなります。
「え〜…カー君ってそんなんだったんだぁ〜…。」
「ち…違うよ!ほ…ほら!『女心と秋の空』とか言うじゃん!」
「それって肯定してるんじゃない?」
「いやそれよりも女って…カービィさん…。」
「ダークマターってなんでポップスターばかり狙うんだろうね。」
カービィは冷や汗の中に笑顔をつくって強引に話を変えます。
「そういえば…そうね…。何かあるのかしら…?」
「…邪悪なものだから…じゃないですか?」
「え……?」
サーキブルは足を止めます。それに少し遅れて二人も足を止めます。
「ほら、ダークマターって邪悪なものをエネルギー源としてるじゃないですか?」
サーキブルは続けます。
「だから多くの邪悪な物質が集まるポップスターを狙うんじゃないですか?」
「ポップスターに邪悪な物質が多いってどういう事?」
「誰にでも邪悪な心ってあるんじゃないですか?」
「え……?」
「楽しそうに見える人程、実は問題を抱えていて、苦しむほど邪悪な心は増幅する。
それを知っているからダークマターも平穏なポップスターを狙うんじゃないですか?」

その時、上空から黒い物が落ちてきました。
「御名答…。」
「ダークマター!」
黒い化物は大きな瞳をさらに見開き、カービィを睨みます。
「貴様がカービィとやらか…。見るからにバカそうな顔つきだな…。」
カービィは膨れ上がって怒ります。
「なんだい!そっちこそ眼しか無いくせに!目!眼!眼球!眼鏡!」
「眼鏡……?まあいい。命令通り、貴様らを始末する。」
瞳はもう一度カービィを睨みつけます。
「闘う前に一つ忠告しておく。私はダークマターでは無い。」
「えっ?」
「私をダークマターの様な下等な生き物と勘違いしてもらっては困るな…。」
カービィ達は顔を見合わせます。
「…ゼロ様からのの特別任務だ…。ただのダークマターを使う程甘くない…。」
「な…何だって!?」
「私は…私の名はシルト……ただこの黒い物体は私の邪悪な魂を埋め込んだ粘土人形だがな…。
本体は別にある。」
シルトの邪悪な魂は空高く浮かび…そして…
ズオオォォ!!!
なんと元の10倍…いや、20倍くらいに変化しました。
「この魂に込められた能力は…『巨大化』…。」
「うわわわわぁ〜!?」
「…行くぞ…!!!」

魂は辺りの木々をなぎ倒しながらカービィ達に向かってきます。
「どどどど…どうしよぉー!!」
「やむをえません……逃げましょう!」
「逃げるってどこによぉー!」
サーキブルはニヤッと笑いながら言いました。
「…私の…『究極兵器』にですよ…。」
「究極兵器…?」
サーキブルは走り出します。
「ついてきて下さい!案内します!」

どのくらい走ったでしょうか。魂の追撃を避けながらここに到着しました。
「これは…僕達が乗ってきたHR−Eカスタムじゃないかぁ…。」
「そうですよ…。これが私の『究極兵器』です。まあ、早く乗り込んでください!」
サーキブルの言うがままに乗り込みます。
「行きますよー!HR−E−0発動!」
「HR−E−ゼロォ!?」



NEXT STORY・・・星々の橋



★用語解説★

シルト(の魂)・・・ダークマター軍No3.シルトの特殊能力。
          ダーク・クレイで粘土人形を作り、そこに自分の魂のカケラを埋め込む。
          特殊能力を一つ持った、クレイ・マターの完成。
巨大化・・・大きくなること。今回のクレイ・マターは『巨大化能力』だった。
HR−E−0・・・HR−H−0でも間違いでは無い。サーキブルカスタムのシステム起動形態。
         システム起動と言っても、戦闘武器が使用可能になるだけですが。

★第五幕のあとがきっ★
ついに現れた刺客、シルト!サーキブルの『究極兵器』の性能はいかに!
巨大な敵に彼等は勝利することができるのかっ!次回『星々の橋』!お楽しみに!
って……これ次号予告やん!(最近あとがきになってません。)






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