あの流れ星に
たったひとつの
願いをかける

ここにあるのは優しい光




流れ星






KIRBY STORY  〜流れ星〜 銀河へ



カービィはしばらく呆然と座り尽くしていましたが、
「あぁ!メタナイト大丈夫?」
「傷は浅い…。このぐらい何でも無い…。ただ出血が少しひどいがな…。」
「なめてあげようか?」
「斬り裂いてあげようか?」
「…結構です…。」
少し間をおいて、サーキブルが話します。
「アルゴルとかいう人、ポップスターから離れろって言ってましたね。」
「ああ…。都市部はこの分じゃあ壊滅状態だろう。」
メタナイトは近くの農村を指差します。すでにダークマターにやられた後のようです。
「皆…どうなっちゃったんだろう…。」
「さあな…それよりカービィ。どこか行く当てはあるのか?」
「う〜ん…。宇宙で知ってる星っていっても…。リボンちゃんの時の星はみんな危険だからなぁ…。」
「カービィさん。ミルキーロードの星はどうでしょう?」
「なんだ?そのミルキーロードとかいうのは。」
「メタナイトも覚えていると思うけど、太陽と月が大喧嘩した時、僕らがマルクって奴に
そそのかされて巡ったとこだよ。全部廻ると願いを叶えてくれるの。」
「最近は平和になってきたようですしね。」
「そうか…。その願いってのは使えそうだな。」
メタナイトは立ち上がります。
「そのミルキーロードは幾つ星を廻ればいいんだ?」
「えっ…?七つだけど…。それが何か…?」
「カービィ。おまえはその三つを廻れ。俺は四つを廻る。」
「えっ…。ってことは…また離れ離れなのぉ?」
「その方が手っ取り早いだろ。」
「そんなぁ〜!何だよその三つはサー君に勝手に廻らせとけばいいじゃん!何で僕なのぉ!」
「何か酷い…。」
「サーキブルじゃ力量不足だろ。追っ手を倒せないだろが。」
「メタナイトさんまで酷い…。」
「いいじゃんサー君なんか!いたっていなくたって変わんないよ!」
「酷すぎるぅ〜!!!」
サーキブルがカービィに殺意を抱いたのはこの時からでした。

「つべこべ言うな。時間が無いんだ。」
メタナイトは山の方角へ歩き出します。
「あれぇ!?メタナイトどこ行くの?」
「決まってるだろ…。家だ。家というかもう要塞だがな。」
「えっ…?ねぇ…メタナイトぉ?」
「ん?何だ?」
カービィは少しうつむき加減で言います。
「家…行ってもいいぃ?」
「そうか。死にたいか。」
「ごめんなさい。」
今まで泣いていたサーキブルが問います。
「え…?でもダークマターに侵略されているんじゃ…。」
「案ずる事は無い。俺の部下がいる。」
「へぇ…強いの?」
「新しい武器を装備させたからな…多少は強くなってるだろう。……無駄話がすぎたな。それじゃあ頼むぞ。」
「ちょっと…メタナイトぉ〜?…ああぁ…。」

落ち込むカービィにサーキブルが話しかけます。
「しょうがないですよ。僕達は僕達のできることをしましょう。」
「うっさい。黙れ。ザコ敵の分際で。」
「だんだん扱いが酷くなってる…。」
「それよりサー君。宇宙用に改造したあれを…!」
「おおっ!ついに使う時がきましたね!では行きましょう!」
カービィ達はリップルフィールドの方角に走っていきました。
「勝手な事をしてくれたもんだ…。」
赤い眼がアルゴルを睨みつけます。
「すいません…。しかしあの程度の奴ら、ゼロ様の足元にも及ばないと思うのですが…。」
「しかし現に私は二度も負けているんだ。あいつらの力は知っている。」
「………。」
「刺客を送れ。シルト。」
「はっ!」
黒い雲からは黒い物体が飛んでいきました。

「エネルギー充電完了致しました!」
「いくぞ…。目標ホットビート!」
メタナイト基地からは巨大な宇宙戦艦が飛び立とうとしています。
「アポカリプス出航だ!」

またカービィ側も何やら巨大な何かを動かそうとしています。
「大丈夫です。いつでも行けますよ!」
「よし!じゃあ食糧積んだし、整備も武器も整えたし、行こうかサー君!」
「よーし!行きますよ!まずはフロリア!HRサーキブルカスタム起動!」
見覚えのある機体が上空に向かって飛び立ちます。
「成功です!カービィさん!」
「よくやったぞサー君!流石メカの天才!」
「ありがとうございます!」
このHR−Eはサーキブルが改造したようです。
「今のところ順調です。少し自動運転にして乾杯でもしましょうか。」
「そうだね!そう言うと思ってもうここにジュースが。」
「速いっすね…。」
カービィはなぜか自分だけ大ジョッキについでいます。
「さあ僕達の冒険と食べ物に!」
「食べ物…。」
「乾杯!!!」
カービィ達はミルキーロードへと銀河の旅をはじめます…。
新たな力と…出会いを求めて…。



NEXT STORY・・・具現画家



★用語解説★

リボンちゃん・・・カービィ64で登場、リップルスターの妖精さん。
ミルキーロード・・・スパデラの「銀河に願いを」のステージ。
           全て回ると何でも願いを叶えてくれるギャラクティック・ノヴァが現れる。
マルク・・・「銀河に願いを」の最終ボス。かなり攻撃が多彩。プラズマ能力だとほんと楽勝。
       星影はわざわざジェット能力で彼に挑む。時が来たらまた解説予定。
リップルフィールド・・・地名。海系の面。
ゼロ様・・・ダークマターの親玉。カービィ3で登場。64では『ゼロツー』と、グレードアップ。
       赤い目の最終ボスな存在。
シルト・・・ダークマター軍のNo3。非道な人。やっぱり時が来たらまた解説。
ホットビート・・・ミルキーロードの星。灼熱の星。困った。熱い。
アポカリプス・・・メタナイトのハルバードに続く第二の艦。星影のオリジナル。
          主に宇宙用に製造。装備多彩。
フロリア・・・ミルキーロードの星。四季の星。穏やかでいい星だわ。住みたいわ。
HRサーキブルカスタム・・・カービィ64のブルブルスターのボス。ロボット。
                それをカービィ達が回収してサーキブルが改造した設定。
                変形もできる。本編には書かないけど合体もできたりする。
                サーキブルは合体時「ゲッター…チェーンジ!」とか叫ぶ。
                やはりスーパーロボット好きなんだなぁー。
出会い・・・星影に出会いが無い。星影の春は遠い。

★第三幕のあとがきっ★
第二話から、後の話への繋がりの部分。だから見ててもあんまりおもしろくないかも。
オリジナルストーリーが展開されてるから、ちょい分かり辛いです。
用語解説必須ですねー。






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