あの流れ星に
たったひとつの
願いをかける

ここにあるのは優しい光




流れ星






KIRBY STORY  〜流れ星〜 敗北!



「ダークマターだと…?とんだ邪魔が入ったな…。」
「わああ!どうしよう!こっちには僕とサー君とメタナイトしか戦力がないじゃん!」
「何で俺まで入ってるんだ…?」
カービィは狐につままれたような顔になります。
「えっ…?メタナイト協力……。」
「貴様は自分でやれ。俺は一人で殺る。」
そう言うとメタナイトはカービィをはねのけて黒い雲一直線に飛んでいってしまいました。
「ええぇ…?メタナイトが行っちゃうとこっちどうすんのよぉ?」
「カービィさんメタナイトに何回も勝ってるじゃないですか。矛盾してますよ。」
「ごちゃごちゃ言うなぁ!メタナイトいないとやだなのぉ!」
「………もしかしてカービィさん……。」
カービィは頬を赤らめます。
「…何言ってんだよぉ!僕はメタナイトといつまでもいっしょにいたいなんて全然思ってないよ!」
『もうこんな人といっしょにいるのはやだ…。』
それは言葉にならないサーキブルの魂の叫びでした。

黒い雲の中心部です。真紅の眼と桔梗色の眼の男が話しています。
「ぬかりは無いだろうな…。」
「はい。ダークマターを各都市に送り込んでおきました。この星の抵抗力なら瞬間的に征服できるでしょう。」
「あとは邪魔者を消すだけか…。あいつらの戦闘能力は並の奴とは違うからな…。」
「分かってますよ。ゼロ様。もしダークマターなどでだめならこの私がその邪魔者を…
この星を滅ぼしてやりますよ…!」
「フフ…期待しているぞ…アルゴルよ…。」
真紅の眼は不気味に笑いました。

一方メタナイトは黒い雲に到着していました。
(まだ気付かれてないようだな…。さて…中心部は…)
「うあああああぁ!!」
聞き覚えのある叫び声です。
(オイオイ…あいつ何を…)
メタナイトは叫び声の方向へ走っていきます。カービィが怯えた表情で立ち尽くしています。
しかもダークマターの大群といっしょです。
「あっ♪メタナイト!きてくれたのね♪」
「カービィさん!それどころじゃないでしょ!しかも何で女言葉なんですか!?」
メタナイトは面倒くさそうに言います。
「しゃがんでろ…片付けてやる…。」
ダークマターは一斉にメタナイトにかかります。
メタナイトはそれをきれいに避けると、後ろに跳びます。
「鳳凰疾風撃!!!」
メタナイトは低く長く、目にもとまらないスピードでダークマター達のいるその真ん中を跳び越えます。
「終わったぞ…。」
メタナイトがそう言うと同時にダークマター達が一斉に倒れました。

「かっこいい〜!すっご〜い!メタナイト大好きぃ♪」
カービィはメタナイトに抱きつきに行きます。きれいに跳ね飛ばされました。
「あーんメタナイトのいじわるぅ〜♪」
「カービィさん…。」
メタナイトは剣をしまいながら言います。
「それよりいいのか?今ので場所がばれたんじゃないか?」
「ええっ!?逃げなきゃ!メタナイトは?」
「俺は残る…。何人来たって同じ事だ。」
そう言ってる間も無く、さっきの十倍程のダークマターが現れます。
「きゃあ〜!来たよメタナイト〜!」
「悪いがそっちはお前に頼む…。」

メタナイトは桔梗色の目の男を睨みつけています。
「だれだ?お前は…。」
「俺の名はアルゴル。貴様等を処分する。」
「処分する…?フンッ…お前がか…?」
「ああ。貴様等は邪魔だ。」
「俺からすると…お前が邪魔だがな…。」
「そうか。安心しろ。お前は二度と俺と会わなくて済む。」
アルゴルは背中から巨大な鎌を取り出します。
「奈落で…永遠の眠りにつくがいい。俺の首塚にまた一つ…首が増えるな…。」
「殺ってみな…!」
カービィはただボーッと見ているだけです。
「ほええ…なんか凄そうだ。っていうか僕らの首ってどこ?」
「カービィさん。忘れてますよ。」
カービィの後ろには数十匹のダークマターがいます。
「あ!そうだ…。ダークマター…。よし!サー君やっといて。」
「えっ?そしたらカービィさんは何してるんですか?」
「もちろん応援さ。」
長い沈黙が続きました。

「先手なら貴様にくれてやる。」
メタナイトは相変わらずアルゴルと睨みあっています。
「先手は嫌いか…?メタナイト君。それとも…俺が怖いのか?」
「誰が怖いって?剣士を目指した時から恐怖の感情はもう無いな。」
メタナイトは大きく右足を踏み込みます。体をひねって一撃を喰らわせようとします。
しかしアルゴルに避けられてしまいます。
「なら恐怖の感情…思い出させてやろうか…?死の恐怖を!」
アルゴルは鎌の刃の部分に左手をおきます。そして…
「ヘルズ・インパクトォ!!!」
ゲートが発生し、辺りが一瞬にして闇につつまれます。
「…ここは…?」
「地獄だよ。」
メタナイトの真後ろでアルゴルが静かに言いました。

「きゃあぁ〜!サー君倒して早く早く!」
「カービィさん自分でやってくださいよ!」
相変わらずの二人です。
「もうっ!しょうがないなぁ!スパーク+カッター!」
カービィは両刃のビームサーベルを取り出します。
「えいっ!」
カービィが一振りすると、周りのダークマターが一斉に消えます。
「最初からそれ使って下さいよぉ…。」
「五月蝿い!サー君に僕のことをとやかく言う権利などないわい!」
「酷いよぉ…。」
その時ゲートがまた開きました。中からは…
「くだらないものだな…。ヘルズインパクト一発で即死か…。」
「ぬぅ!アルゴル!メタナイトさんをどうしたんだ!?」
アルゴルが赤いものがべっとりついた鎌を持って出てきました。
「暗くてよく分からないけど…まさか…血…?」
「そうだよ鎧君。あの剣士の血だ。」
「え…ウソ…。メタナイトが…?」
カービィが泣き出しそうな表情でアルゴルを見つめます。
「ウソだぁ!!!!メタナイトは死んだりなんかしない!この鎌男!マント!メガネェ!」
カービィがもの凄い勢いでアルゴルに突進します。ちなみに、アルゴルは眼鏡じゃないです。
「ぬぅ!!何だこのスピードは!」
あっというまにアルゴルを地に伏せさせます。
「だがこの程度でやられはせん…!?」
「ストーン+ボム!死ねぇ!バカァ!」
「クッ!」
カービィはダイナマイトをアルゴルに投げつけようとします。
しかし次の瞬間、ピタリと止まりました。
「やめろ…。」
「メタナイトぉ!」
確かにそこにはメタナイトが立っています。
「俺の負けだ。お前は関係無い。下がってろ…。」
アルゴルは笑みを浮かべながら言います。
「なかなかおもしろい奴らだ…。さっきまで敵対していた者同士が助け合えるとは、正直信じられないよ。」
「何が言いたい?」
「気に入った。チャンスを与えてやる。俺達はここポップスターにいる。ポップスターから
離れ、力をつけてから戻って来い。その時、改めて決着をつけよう。」
「それっていいの?」
「娯楽の為だ。多少の咎は覚悟しているよ。お前達にも追っ手が来るだろうが、お前らなら楽に倒せるだろう。」
「勝手に決めやがって…。」
「では、地上に送り届けてやる。決戦の日、楽しみにしているぞ。」
カービィ達は自分がプププランドの大地に座っている事に気が付きました。



NEXT STORY・・・銀河へ



★用語解説★

鳳凰疾風撃・・・星影、かってに命名。スパデラの時、使ってきたような感じの技。
アルゴル(桔梗の眼の男)・・・星影のオリジナルキャラ。金髪に桔梗(ききょう)色の眼の人。
                  人間に近い存在。ダークマター種族とはまた異なる。
                  幹部クラス。また時が来たら解説予定。
ヘルズ・インパクト・・・アルゴルの技名。どんな効力かは本編で書くかも。
スパーク+カッター・・・カービィ64のコピー技。両刃のビームサーベルを出す。
              たぶんかっこいい。
ストーン+ボム・・・カービィ64より。ダイナマイトで広範囲に攻撃。爆風に自分も当たる。
            ヘルメットをかぶれるのでそれで防ぐ必要有り。
            星影はヘルメットをかぶってもあれは危ないと思う。モロ当たってるし。
確かにメタナイトが・・・メタナイトが直撃を避けていた様です。良かったね。

★第ニ幕のあとがきっ★
メタナイトの敗北!第二話からオリキャラ登場!臨場感が無い文脈!(トホホ)
この話は結構やり直し、書き直しを重ねております。
この事件は後々まで響くので頑張って書こう!と思いました。
でも結局描写が少ないから意味分かんない小説になるんだよなぁ…。






Back Top Next